マネージャさん。成果論文も提出し、プレゼンテーションの準備も練習も完ぺきです。きちんと時間内にポイントを絞って説明できるようになりました。
そうですか。よかったですね。あとは本番(昇格試験)を待つだけですね。
マネージャさん。そうなんですよ。明日、昇格試験(プレゼンテーション試験)なんですよ。当日、どのような試験の流れになるのか、不安なんですよね。。。
そうですか。
では、明日の試験当日の様子をのぞき見してみましょう。この記事では、試験本番のプレゼンと質疑応答、試験終了後の試験官のお仕事についてお話します。
試験本番(プレゼンテーション)
一般社員になるためのB級職昇格試験(C級職からB級職へ昇給する試験)の場合、受験者1名に対して、他の部門の管理職の試験官2名が面談形式で行われます(主任・係長職試験であるA級職試験、管理職試験でも試験官は2名の場合が多いです)。
上の写真に示すように、受験者の前に2名の試験官があなたのプレゼンテーションを聞きます。
もちろん、試験時は正装です(間違っても写真のようにジーンズで行くことはないように)。スーツやワイシャツなどはクリーニングしたものにしましょう。
また、靴もできれば新しいものを準備しましょう。
第一印象を決める清潔感は大切です。試験官が最終的に合否判定に迷うとき、受験者の印象で合否が判断されることもあります。合格基準があってないような試験です。試験官もしょせん人間です。
面談形式なので、あなたは試験会場に試験開始の30分前に一人で向かうことになります。
では、早速試験会場に入りましょう。まず、試験会場(教室・会議室)にノックして入場します。そしてはっきりと大きな声で(馬鹿みたいに大声を出すことではありません)、所属と名前を伝えましょう。
試験官から、”準備ができたら始めてください”と成果論文の説明(プレゼンテーション)を求められます。そうすると、おもむろにプレゼンテーションを始めてください。
初めての転職は転職ナビ試験本番(質疑応答)
あなたは、今まで練習してきたとおり、プレゼンテーションは時間通りにきっちりと終わったことでしょう。このあと、質疑応答になります。
ここで、よく考えていただきたいのは、試験官は、今日、この試験会場に、何のために、来場しているかということです。
試験官は、試験当日の朝に、人事担当者から評価するポイントと、評価シートを渡され、その説明を受けます。
評価するポイントは、課題設定能力、課題解決能力、専門性、協調性、洞察力、リーダシップ、コミュニケーション能力、成長性(自らがさらに成長する潜在能力をもっているか)、指導力(部下への指導力)等おおよそ10の項目になります。
試験官は、昇格試験の当日、この評価シートを埋めるために、受験者から情報を聞き出し、試験判断し評価シートを埋めます。
成果論文とプレゼンテーションだけでは、評価シートの評価ポイントが判断できないときに、試験官は、質疑応答の時間を使って、評価シートを埋めるために、あなたから情報を得ることに努めます。
あなたは、試験官から質問が評価ポイントの何について聞いているのかを瞬時に判断し、試験官の目の前にある評価シートに、少しでもいい点数が付けられるように、答えるようにしましょう。
でも、普通は、瞬時に評価ポイントの何を聞かれているのかなんて判断できるわけはありません。でも、心配することはありません。
あなたは、上記の評価ポイントについて、何が聞かれるか、予めA4の紙に書き出して、シミュレーションをするなどの準備を事前にしておいてください。
必ず同じ質問が来ることはまずありませんが、本番の質疑応答の時に、その質問は評価ポイントの何を聞いているのか、おおよそ想像がつくようになります。
ぜひ、質疑応答時の質問のシミュレーションの準備をしましょう。
キャリアデザインなら【ニューキャリア】試験官からの質問の中で、一番まずいパターンは、”課題は何?”とうような質問が来た時です。
このような質問が来た時には、あなたの成果論文、プレゼンテーションが理解できてない場合があります。この場合、課題の説明に時間を要し、本来質疑応答で点数を上げたい、専門性、協調性、洞察力・・・等に時間を割くことができません。
質疑応答の時間が終わって、これらの情報が引き出せなかったら必然的に、これらの評価ポイントは下がることになります。なので、成果論文の中では、あなたが昨年やってきた課題を理解してもらうことは、とても重要です。
試験官の能力不足(本当の能力もありますが、専門が近い場合には理解しやすいこともあります)で理解できないこともあります。昇格試験は時として運もあります(大学入試と似ているかもしれませんね)。
ハイクラス人材紹介サービス【コトラ】試験終了後の試験官の仕事
あなたや、ほかの受験者の面接がすべて終わると、二人の試験官はお互いの評価シートの確認を行います。よっぽとのことがない限り、上位3割、下位3割、中位4割は決まります。合格率を4~5割ぐらいとすると、上位3割は合格点になります。ここで悩むのが、中位4割の中の上位者を決めるときです。中位4割は大体同じ評価になっている場合が多いからです。
そこで重要になるのが、試験官の好き・嫌いです。服装や、発表の態度等、ちょっとしたことで1点あげるか、1点下げるかを決めることになります。なので、先に述べたように、態度や服装等、細心の注意を払うようにしましょう。
あとは、1か月後ぐらいに、所属長から合格の連絡があれば、晴れて一般職になれますね。
【キャリアカーバー】万が一、昇格試験に落ちたとき、いろいろと試験官から落ちた理由などのコメントがあると思います。それははっきり言って意味がないです。その理由については、次の記事でお話してます。
昇格試験はいかがでしたでしょうか?
試験が終わった後、いろいろ考えてみても仕方がありません。同期と飲みに行かれてはどうでしょうか?