
マネージャさん。今度昇格試験を受けるのですが、昇格試験の試験官ってどんな人がするのでしょうか?

そうですね。通常は、あなたの会社の別の部門の管理職の方ですよ。

え!そうなんですか?昇格試験の専門会社の人か、人事の人かと思ってました。

そうなんですね。あなたの会社の上位の職位に上げる判断は、あなたの会社の方が最も適してますよ。また、技術的な専門的な成果のレベルの判断は、文系の人事部門の方では判断できませんね。
この記事では、昇級試験の試験官のことを中心に、試験官の立場で昇格試験のお話をしたいと思います。
今回は、昇級試験で面接を担当してくれる試験官について、試験官の立場からお話したいと思います。
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試験官は誰?
昇格試験の試験官は、数年前までは受験生であった人達人たちで、昇格試験をパスしてきた皆さんの先輩(上司)であり、管理職の方です。決してプロで雇われた方ではありません。
これを読まれているあなたも、数年後には審査をする側になる方になっているかもしれませんね!
試験官は、管理職になって数年目の非常に多忙な方が多いです。人事部門から空いている日程を聞かれ、1~2日ほど昇格試験に時間を取られることになります。
特に土日に昇格試験が設定されることが多いです。私は、比較的、他の部門の若い人とお話をするのが楽しかったので、土日でも喜んで参加してましたが、休日をつぶすことになるため参加を嫌がる人も多かったのは確かです。
試験官は数週間前に成果論文が届く
昇格試験の1週間ぐらい前に、受験者が記載した成果論文が送られてきます。それを空き時間で通読するのですが、成果論文の内容でおおよそ3~5割は勝負がついています。
それはなぜか???
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試験官は、試験当日に人事担当者から評価するポイントと評価シートを渡されて、評価のポイントについて説明を受けます。評価するポイントは、職位基準書に記載されている、
・課題設定能力、
・課題解決能力、
・専門性、
・協調性、
・洞察力、
・リーダシップ、
・コミュニケーション能力、
・成長性(自らがさらに成長する潜在能力をもっているか)、
・指導力(部下への指導力)等
おおよそ10の項目です。職位基準書については、次の記事で詳しくお話しております。

試験官は、昇格試験の当日、予め通読してきた成果論文と、その成果論文の内容に基づいてプレゼンテーションとの内容を、職位基準書と照らし合わせ、この評価シートを埋める作業を行います。
それでも、評価シートを埋めることができない場合には、プレゼンテーションの後の質疑応答の時間で埋める努力しています。
試験当日に、評価シートが埋められなくなることを防ぐために、試験官は、試験前に送られてきた成果論文を通過し、その内容から評価ポイントを聞き出すためにシミュレーションを行います。
しかし、事前(数週間前)に送付されてきた成果論文の意味が分からないと、評価ポイントを聞き出すためのシミュレーションを行うことができません。そのため、成果論文が送られてきた時点で3~5割勝負がついています。
ハイクラス人材紹介サービス【コトラ】試験官とディスカッションにならないとほぼダメです
私も、私が指導していた部下から昇格試験の自己評価結果について報告を受けることがありました。その時に、うまくディスカッションに至らなかった、という受験生は、ほぼ不合格になっていますね。プレゼンテーションはうまくいって説明はキチンと説明できたといった人でも、ディスカッションで失敗したとう受験生は殆ど不合格とうことが多かったです。

試験官がシートを埋めるためにいろいろと質疑応答しているのに対して、あなたが、その意図をくみ取らずに別のことを説明してしまって、ディスカッションに至っていないケースです。
なので、あなたは、試験官がシートを埋めるのを助けてあげることを意識して、”試験官に協力してあげるのだ”、とう意識で受験に挑めば、試験の合格は近づくと思います。
【キャリアカーバー】
この記事では、昇級試験の試験官の立ち位置についてお話しました。試験官の方も、自分の仕事の時間をつぶし、土日もつぶして参加されてます。真剣ということをご理解ください。
試験官も人の子です。試験官のタスク(評価シートを埋める作業)に協力できるようにしてあげるようにすると、試験の結果はきっといい方向に向くともいます。
では、C級職からB級職へ受験する一般職試験(B級職試験)の学科試験に無事合格したあなたに対して、次の記事で、成果論文を執筆する前に、成果論文を説明するためのプレゼンテーションの概要についてお話したいと思います。