マネージャさん。来年、昇格試験を受験するのですが、今年の間からやっておくことはありますでしょうか?
そうですね。来年昇格試験を受けるのであれば、1年前から準備した方がいいですね。
一発合格できるように準備しましょう。
具体的にどのように準備を進めればいいでしょうか?
わかりました!
この記事では、まだ昇級試験を受けるには時間がありますが(1年程度)、今から準備しておくこと、心がけておくことについてお話したいと思います。
職位基準書を熟読しておくこと
昇格試験を受験することは、あなたの今の職位よりも上の職位の仕事をすでに行っている必要があります。決して、昇格試験に合格してから上の職位の仕事をするのではありません。
例えば、
C級職(新人さんレベル、新人さんプラスアルファレベル)の方はB級職(担当者)レベル、
B級職レベルの方は、A級職(主任さん、係長さん)レベル、
A級職レベルの方は、管理職(課長さん)レベル
の仕事をしている必要があります。
その職位の仕事のレベルは何に記載されているか?それは、職位基準書です。職位基準書には、職位毎(例えば主任さんであれば主任さん、課長さんであれば課長さん)に求められる、
課題設定能力、
課題解決能力、
専門性、
協調性、
洞察力、
リーダシップ、
コミュニケーション能力、
成長性(自らがさらに成長する潜在能力をもっているか)、
指導力(部下への指導力)
等が記載されてます。職位基準書については、次の記事で詳しく説明しております。
もし、あなたがB級職(担当者)レベルの方であれば、あなたは、A級職(主任職)の仕事をしている必要があります。上司は、既にあなたがA級職の仕事をしているので、B級職からA級職に挙げるための試験を受けさせるのです。
もし、 B級職(担当者 )レベルの方であれば、まずは、A級職の職位基準書を熟読してください。そして、あなたの仕事のレベルがA級職レベルであるか確認してみてください。もし、B級職レベルの仕事をしてない場合には、A級職レベル(昇給試験の職位)の仕事になるようにしましょう。
期初または中間期に業務目標を設定(見直し)するときに、昇給試験の職位の仕事になるような目標を設定するようにしましょう。そして、上司には、昇給試験を受験したいことを伝え、高いレベル(昇給試験の職位)の目標設定をすることを伝えましょう。
文書を書く癖をつける(成果論文の執筆の練習)
日々の仕事の中で、実験レポート、議事録等文書を書く機会は多いでしょうか?
日々の仕事の中から、文書を書く機会を多くしましょう。また、その文書は何を目的に記載して、何を結論として記載するのか、意識をして記載するようにしましょう。
キャリアデザインなら【ニューキャリア】成果論文は、日々の業務の課題を自ら見出し、それを解決するプロセスとその結果、またその効果を述べる必要があります。日々の仕事の中で作成する文書(議事録や実験レポート等)にも、課題、結果、効果などを意識していると、成果論文の執筆するときに、自然と文書が出てくるようになると思います。試してみてください。
聞き手を意識したプレゼンテーション ー成果論文の内容を説明するプレゼンの練習ー
日々の業務の中で、研究開発の進捗や課題の報告、事業部門(ステークフォルダー)への成果報告、お役様への商談等、プレゼンテーションを行う機会があるではないでしょうか?普段からプレゼンテーション慣れしている方も、昇格試験のプレゼンテーションは気を付けてください。
試験官はプレゼンテーションを肯定的に聞いてくれません
あなたのプレゼンテーション を聞いてくれている方は、あなたのプレゼンテーションを肯定的に聞いてます。つまり、仕事を進めるうえであなたから有益な情報を得ようと思ってプレゼンテーションを聴いてます。そのため、少々わからないことがあれば、理解できるように質問し、聞き手は理解できるように努力します。
ハイクラス人材紹介サービス【コトラ】しかし、昇格試験の試験官は肯定的に聞いてくれません(理解しようと努力までしてくれません)。昇格試験は選抜試験であるため試験官は、
分からないプレゼンテーションには合格点をつけない、
分かるプレゼンテーションには合格点をつける
だけです。
そのため、できるだけ理解をしてもらえるようにプレゼンテーションの準備(資料の準備)、と事前に十分な練習をしておくようにしましょう。
試験官は、あなたの仕事や仕事の成果をまとめた成果論文には興味がありません。たまたま、人事から昇級試験に参加するように指示されて試験官をやっているだけです。そのため、あなたの仕事のバックグランドなどは無知に近いといいでしょう。試験官はあくまで無知であるとう前提で準備する必要がありますね。
日々のプレゼンテーションは聞き手を意識してください
日々のプレゼンテーションも聞き手のレベルを意識し、そのレベルに合わせたプレゼンテーションを準備するようにしましょう。
例えば、 研究開発の進捗や課題の報告、事業部門(ステークフォルダー)への成果報告は、聞き手はある程度レベルの高い技術者です。その高いレベルに合わせたプレテーションを準備しましょう。一方、お客さんや、社内でも部門が違う方にプレゼンテーションをする場合には、あくまで素人向けに話をするようにしましょう。
【キャリアカーバー】昇格試験で評価してもらう試験官はあくまで、同じ会社の違う部門の管理職の方です。会社の規模によっては、多少はあなたの研究開発のことを知っているかもしれません。しかし、昇格試験の試験官には、あくまで素人にお話するつもりで準備が必要です。
日々の業務の中で、お客さんや、社内でも部門が違う方にプレゼンテーションをする場合、昇格試験を意識して準備されてはどうでしょうか?
いかがでしたでしょうか?まだ1年あるから大丈夫と思っていても、いざ試験を受けるときになったら、意外と時間がないものです。
時間に余裕がある場合には、この記事でお話した内容について準備を進めておきましょう。