マネージャさん。成果論文の執筆が終わって上司のチェックも受けたので、先ほど人事部門に提出しました。
そうでしたか。成果論文の執筆、お疲れ様でした。上司の方からの直しは入りましたか?
はい。でも何とか、締め切りギリギリまでいろいろ修正して、良い成果論文に仕上がったと思います。次は、成果論文を説明するためのプレゼンテーションの準備です。
そうですね。早速、発表の準備と練習を始めましょう。
この記事では、成果論文のプレゼンテーションの準備と練習についてお話したいと思います。
プレゼンテーションの準備
プレゼンテーションの練習に呼ぶ人・呼んではいけない人!
プレゼンテーションの練習には、あなたの上司だけでなく先輩・後輩にも一緒にプレゼンのチェックに参加してもらうようにしましょう。
事前に、上司には、先輩や後輩にもプレゼンテーションを聞いてもらいたいと、と言っておきましょう。ダメとう上司はいないはずです。なぜならば、上司も完ぺきではありません。上司自身も、私は合格点レベルにある?と不安に思っているはずです。これという答えがない中で、広いろな人の意見を聞きたいはずですので、上司は承知してくれると思います。
ただし、絶対にあなたの上司がいないところで、他の部門の上長や、他部門の先輩から指導を受けてはいけません。同期と昇格試験のプレゼンテーション練習するときに、同期の上司がそのプレゼンテーションを聞いてくれる状況があること想定されます。
ではなぜ、他の部門の上司がいるところに参加してはいけないのか?それは、他部門の上長がコメント・指摘したポイントと、あなたの上司がコメント・指摘したポイントが、必ずしも合うことがないからです。
この場合、あなたは大変非常に混乱することになり、他部門の上長の指摘がただしそうであっても、最終的にはあなたの上司のチェックが必要になり、修正されることになります。これでは納得した論文にはなりませんよね。
ハイクラス人材紹介サービス【コトラ】発表資料の準備
発表の内容は、成果論文の内容に沿って発表資料を作りましょう。成果論文は、
・部門方針(中期計画)の説明
・部門方針(中期計画)を達成するための課題
・部門方針(中期計画)等の課題を解決するためにあなたが取り組むべき課題
・創意工夫点
で記載するように先の記事でお話しました。
おおよそ、プレゼンテーション試験の時間が発表20分、質疑応答20分とした場合、発表資料は15~20枚の範囲で準備するようにしましょう。
部門方針(中期計画)の説明は、2~3枚、部門方針(中期計画)を達成するための課題2~3枚、部門方針(中期計画)等の課題を解決するためにあなたが取り組むべき課題2~3枚でおおよそ半分になりますね。
そして、創意工夫を3件述べようとすると1件あたり3枚で9枚になります。これでおおよそ15~20枚になると思います。最後にまとめを1枚記載するようにしましょう。
プレゼンテーションの練習
プレゼンテーションの準備が終わりましたら、プレゼンテーションの練習を始めましょう。以下、
① 参加される方のスケジュールを抑えること、
② 発表練習時の時間管理
③ 発表練習時の態度
④ 発表練習時の姿勢
についてお話します。
練習の参加者のスケジュールを抑える
本番の昇格試験(成果論文の説明のためのプレゼンテーション)まで、2週間になりました。今度は、上司、先輩、後輩にあなたのプレゼンテーションをチェックしてもらいましょう。
まずは、上司のスケジュールを発表前まで抑えるようにしましょう。今日が、昇級試験の2週間前であれば、少なくとも3回はプレゼンテーションの練習ができるように抑えておけるようにしましょう。
お勧めは金曜日の夕方を抑えるようにしましょう。そうすることで土日に修正する時間ができますね。また、数年前に受験した先輩、来年・再来年に受験する新人さんにも聞いてもらうようにしましょう。
発表練習時の時間管理
皆さんが集まってきましたので、早速発表練習を始めましょう。その時に、新人さん、または先輩にタイムキーピングをお願いしましょう。上司はチェックに注力するので、上司にはお願いしないほうがいいでしょう。
タイムキーパは、既定の時間にアラームは鳴らさないようにしましょう。少なくとも最初のうちは。本番の昇格試験時には、発表時間を超過するとアラームがなり強制的に終了になります。しかし、最初の練習の時にはアラームを鳴らさないようにしましょう。
例えば、 最初のプレゼンテーションは、発表時間が20分とすると、あなたの発表時間は、たぶん、25~30分になると思います。それでいいのです。最初はそんなものです。
上司から、”時間のかかりすぎ”と、口酸っぱく言われると思いますが、上司も昔は、同じように”上司の上司”から同じような指導を受けてます。安心してください。上司からの指導や、先輩からのコメント等を発表資料に反映させて、回数を重ねる毎に時間は短縮されて、発表も必ず上手になります。
昇格試験の本番前には(前日)、19分(1分前)で終わるようにしてください。本番時は、どうしても相手に理解してもらいたいと思い丁寧に話すことでどうしても長くなります。なので、前日に1分前で終わるようになれば、本番時20分ちょうどで終わるようになります。
発表練習時の態度
発表練習を重ねていくと、徐々に発表も上手になってきます。しかし、練習を重ねていくと、発表練習に参加してくれる上司、先輩、後輩は、いつもの顔ぶれになっていきます。そうすると、慣れがでてきて緊張感が薄くなってきます。そうなると、プレゼンテーションの基本となる姿勢、笑顔、手振りなどの態度が疎かになってきます。
発表練習時は、必ず本番を意識して行ってください。本番時は、かなり緊張します。この緊張になれるのが発表練習時です。この緊張に慣れておけば、本番時には必ず乗り越えられます。
発表練習時の姿勢
発表練習時から姿勢に気を付けるようにしましょう。私が学会発表でよく見かけるプレゼンテータとして、
・片手を背中側に回す、
・おなかを前に張り出して海老ぞりになる、
のような姿勢で発表している方を見かけます。このような姿勢で、昇格試験のプレゼンテーションを行うと、試験官に対して印象が悪くなります。
学会発表は、聴講者が興味を持ってプレゼンテーションを聞きに来ているのに対して、昇級試験はあくまで試験官に聞いていただいて審査を受ける側にいるからです。
私が受験者に指導していたのは、海老ぞりとは逆側になるように、少し前かがみで、試験官に寄り添ってお話するような姿勢でプレゼンテーションをするように指導してきました。
成果論文と、そのプレゼンテーションの練習も完ぺきになりました。
ただ、管理職試験は、昇格試験当日に課題が提示されて、それを論じる課題論文と、その課題について行うグループディスカッションがあります。
次の記事では、課題論文とグループディスカッションについてお話したいと思います。