社会人大学院博士課程の入学から修了までの3年間の私の過ごし方 社会人大学院6

エンジニア
エンジニア

マネージャさん。今度、大学との共同研究の責任者になりました。

マネージャ
マネージャ

そうですか。

エンジニア
エンジニア

はい。そこで、共同研究先の先生から社会人の博士課程の入学を進められました。

博士課程の3年間ありますが、どのようなスケジュールになりますか?

マネージャ
マネージャ

そうですね。

この記事では、社会人の方が、社会人博士課程に入学したあとの、3年間の過ごし方について、私の経験からお話したいと思います。



1年目

論文ネタになりそうな技術を予め権利化しておく

あなたは、社会人大学生として入学しています。そのため、会社の研究テーマを進めながら、それをどのように査読付き論文にまとめて、学位論文として仕上げるのか、とうことが課題となります。

会社から査読付き論文を出す場合には、その技術に関する特許を予め権利化しておく必要があります。まだ研究が進んでいない状況かもしれませんが、研究成果として実績がないものについても、アイデアの範囲で権利化しておくことをお勧めします。おおよそ、1年間で20件ほどのアイデアを権利化しておくといいでしょう。

なお、特許の書き方については、次の記事でお話しておりますので、よろしければどうぞ。



単位を取得しておく

私の場合、都内の国立大学であったのですが、 博士後期課程で必修科目8単位、選択科目4単位以上、合計12単位以上を修得しなければなりませんでした。

特に、社会人から大学院に行く場合、授業に参加して試験やレポート提出というものはありませんでした。単位をいただきたい先生のところに挨拶に行って(お菓子をもって)、どうしましょうかね、とう感じでした。

先生からは、会社の研究の内容を含めて、大学院の修士課程の学生向けに3回ほど授業してほしいということでした(先生の手抜き?)。

私も、会社案内(採用活動の一環)も含めて、授業をさせていただきました。と言っても、会社の研究成果をまとめもので、特に改めて資料を作ってとうことはしませんでした。

このような感じで単位をいただきましたのちからお話します2年目、3年目はもっと忙しくなるので、1年目に取得可能な単位は取得することをお勧めします





2年目(論文執筆、国際会議参加)

一般的に、博士課程の3年間で3本の査読論文のジャーナル掲載が必要です。また、そのうち1本は英語のジャーナルであることが求められます。

ただ、必要な査読論文の数は大学が規定しているため、私の知る限り、東京大学の1部や、ある私学では、1本のところもあります。

私の場合、修士課程の時に、1本だけ査読論文をファーストオーサーで執筆していたため、2本の論文を執筆する必要がありました。

社会人として、大学院博士課程に入る場合、少なくとも1本は査読付き論文を予め執筆してから入学すると楽だと思います



一般に、査読付き論文を投稿して、掲載されるまでにはおおよそ半年から1年ぐらいはかかることがあります

特に、英語で論文を書く場合には、査読者の意図を読み取り、それを理解して、返信をするまでに非常に苦労した経験があります。指導教授にもいろいろ指導受けながら進めますが、やはり、査読者とのやり取りで時間を要しますね。また、国際会議に行った時のネタをベースに査読付き論文を執筆するのがいいでしょう。

少なくとも、2年目が終わるまでに、すべて(3本分)の論文は書き上げて、査読者からのチェックが進んでいる状態にしておく必要があると思います

3年目(学位論文執筆、査読論文の査読者フォロー)

最後の年は、学位論文をまとめるのが一番大変なところですね。修士論文に比べて3倍程度(200ページぐらい)にまとめる必要がありますね。学位論文はページ数だけではないですが、やはりそれなりのページにしておく必要がありますね

同時に、査読論文のコメントに対して回答をしてアクセプトしてもらうように、査読者とのやり取りを続けていく必要があります。

私がお世話になった大学院の場合、査読論文が卒業までに掲載される必要はありませんが、アクセプト(論文が査読者から認めれて、数課か月後以内には掲載される見込みである状態)の状態にしておかなければ、修了時(3年後学位をいただくことはできませんでした

最後に、学位審査でプレゼンをパスすれば、卒業時に博士号をいただけますね。




マネージャ
マネージャ

博士課程の3年間は結構短いものです。計画を立てて研究を進めるようにしましょうね。

特に会社からお金を出してもらって進学している場合、会社の評価にもつながります(納期が守れないやつってことになります)。

苦労して、社会人大学院まで行って評価が下げられるのは辛いですね。。。。

社会人からの博士課程の入試!入学試験は心配はないでしょう?! 大学院5

エンジニア
エンジニア

マネージャさん。大学院博士課程で指導し得てもらえる指導教授も決まりました。さらに、指導教授の指導の下、研究計画もできました。

マネージャ
マネージャ

研究計画もできましたか?作成には苦労はなかったですか?

エンジニア
エンジニア

そうですね。毎年、年度末には翌年の研究開発テーマの提案・計画を策定しております。

企業における研究開発テーマは事業貢献(売上・損益改善)にどれだけ寄与できるかとうことを経営幹部に理解してもらうことです。

一方、大学向けの研究計画書は社会貢献にどれだけ貢献できうるかとう視点で整理するようにしました

指導教授にも、うまく理解し得もらえました。

マネージャ
マネージャ

そうですね。同じ内容の計画書でも、読み手(企業経営者なのか、大学の先生なのか)が異なると、少し視点を変えて執筆、説明をする必要がありますよね。

エンジニア
エンジニア

ただ、今、少し心配していることがあります。博士課程に入るには入学試験があるようです。

マネージャ
マネージャ

そうですか。でも、社会人から博士課程に入るうえでの入学試験は形式的なものです。

この記事では、私が経験した博士課程の入学試験についてお話します。

指導教授も決まって、研究計画書もすでに先生から指導を受けて承知をもらっているのであれば、入学試験は形式的なものになります。特に心配することはないかと思います。

私が経験した試験は、英語と研究計画書のプレゼンテーションの2点でした。

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英語試験

社会人にとって英語は非常に苦労する内容ですね。日頃、英語のマニュアルや、論部などを読むような仕事をしていれば殆ど問題ありません。しかし、私も含めて、普通に通常業務として研究開発に携わっていれば英語に携わることはほとんどないですね。私も高専から大学に進学したので、英語には大変苦労しました。

大学院の博士課程では、国際会議で英語でプレゼンテーションをすることや、少なくとも1件は、英語の査読付き論文を執筆する必要があります。そのために必要な英語能力があるかチェックされるものです。

私が受験した大学院では、予め課題を提示され(どんな課題かは忘れてしまいました)、その内容を英語で記載しなさいとうものでした。

なので、予め日本語で課題に対する回答文書を作成し、それを英語翻訳したものを試験会場で書き写すとうものでした。ただ、20年以上前の話ですね。

最近、社会人から大学院に入って方も、英語で苦労したとうことはあまり聞いておりませんが、入学してからは英語は必須になるので、事前に勉強しておいた方がいいでしょう。

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研究計画書のプレゼン試験

もう1つの試験は、研究計画書のプレゼンテーション試験です。プレゼンテーションを聞いていただくのは、指導教授と、指導教授と同じ研究科の先生です。

以上2つが大学院博士課程の入学試験でした。しかし、この大学院博士課程の入学試験は、今まで経験してきた入学試験とう感じではなかったです。

試験が終わった後に、指導教授の部屋に挨拶に伺うと、”試験はOKでしたよ”、とうことだけでした(特に合格通知などももらいませんでした)。

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なので、指導教授も決まり、研究計画書もきちんとできているのであれば、あまり大学院博士課程の入学試験はあまり心配する必要はないと思います。

修士課程から博士課程へ進学、社会人から博士課程へ進学!?メリット・デメリット 大学院4

学生さん
学生さん

マネージャさん。修士課程1年生の後半には、就職するか、博士課程に進学するか、決めるタイミングになりますね。

今、進学するか、就職するか、悩んでます。

マネージャ
マネージャ

そうですね。修士課程は2年間で非常に短いですよね。

この記事では、
 修士課程から博士課程に進学する場合、
 社会人から博士課程に進学する場合、

のメリット・デメリットについてお話したいと思います。

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修士課程から博士課程に進学する場合のメリット・デメリット

〇メリット

修士課程から博士課程に進学するメリットは、若くして学位が取得できることですね。24歳で修士課程を修了した場合には、27歳で博士号を取得することができます。これが最もメリットとしていいことだと思います。将来的に、大学の先生(助教)や国立研究機関の研究者を目指すのであれば、指導教授の人脈を活用して、博士課程修了後に就職するうえでメリットがあると思います。

指導教授が許してもらえるのであれば、本当にやりたい研究ができることでしょうね。会社だと会社の事業に貢献できるテーマになるので、本当にやりたい研究ができるわけではありません。これは大きなメリットではないでしょうか?

同じ大学の修士課程から博士課程に進学する場合には、地の利があることでしょうか?同じ組織の中で進学するため、研究室の仕組みやシステムなども承知している点でメリットがあると思います。他学の修士課程から博士課程に進学する場合には、このメリットはないと思います。

〇デメリット

やはり、金銭的な問題ですね。27歳近くまで親からの仕送りをベースに生活することになりますね。博士課程になると奨学金も増えてきますが、これはあくまで借金です。年間の返済額もかなりの金額になりますね。

周囲の同級生(大学や高校時代の仲間)はすでに社会人になっています。そのため、彼らが扱うお金は大きなものになりますね。なかなか、同じように旅行や食事に行くのも大変になると思います。

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社会人から博士課程に進学する場合のメリット・デメリット

メリット

最も大きなメリットは、金銭的なメリットがあると思います。会社から給料をもらいながら、また、会社の仕事をしながら大学院にいけることでしょう。また、会社の仕事が大学のテーマと一致してれば、会社の成果は、大学の成果にもなるので、非常にメリットがあります。

会社によっては学費(授業料)を負担してもらえます。国立大学だと年間50万円、私立大学だと150万円ほどかかるかと思いますが、会社から学費を負担してもらうのであれば、自己負担はゼロですよね。

私の場合、修士課程から奨学金をもらってました。年間10万円ほど返済する必要がありましたが、入社数年目にとっては大きな金額です。私は、博士課程に進学した時には、育英会に支払っていた奨学金を停めることができました。数年間の間でしたが、返済をすることと停められたのはメリットがありました。

〇デメリット

先の記事で、大学院に進学する場合には、博士課程修了の見通しを得てから準備するようにお話しました。博士課程修了の見通しが立たない、つまり査読付き論文の執筆等が学生でいられる期間内に執筆できなくて、学位取得ができない可能性があります。

会社から派遣されて大学院に行く場合、会社の方針で大学と共同研究で進めている研究テーマも中止や縮小等が考えられます。

この場合、査読付き論文の執筆が出来なくなるリスクが大きくなります。会社からは大学院は行っていいけど、テーマまでは面倒見ないよって言われると非常に困った状況になります。

私の場合には数年間に亘ってテーマが続きましたので、よかったですが、企業で数年間に亘ってテーマを行う場合には少ないと思います。

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以上、修士課程から博士課程に進学する場合、社会人から博士課程に進学する場合のメリット・デメリットについて、お話しました。

マネージャ
マネージャ

私の個人的な見解ですが、会社員になるのであれば社会人から大学院へ、大学の先生や研究所の研究者になるのであれば修士課程から進学するのがいいのではと思います。

どこの大学院に行く?違うでしょ!まずは指導教授を選びましょう!! 大学院3

エンジニア
エンジニア

私も大型プロジェクトに参画し、数年間、同じ内容の研究開発テーマに取り組めそうで、数件の査読付き論文も執筆できそうです。博士課程修了の見通しも、おおよそ立てることが出来そうです。

ただ、どこの大学院に行くべきか悩んでおります。

マネージャ
マネージャ

そうですか。

でも、大学院に行くのは研究開発のために行くのですよね。だから、大学院から決めるべきではなく、どこの研究室に入るのかとうことを先に決めるべきではないでしょうか?

エンジニア
エンジニア

なるほど。でも、どうやって指導してもらう先生を決めていけばいいのでしょうか?

マネージャ
マネージャ

この記事では、 どこの大学院の博士課程に進学するか、どの先生の指導教授の指導を受けるのか、私の経験についてお話していきたいと思います。

指導教授がいる大学院へ進学

あなたが、現在、修士課程からそのまま博士課程に進学する場合には、修士課程の指導教授からそのまま指導を受けることになりますね。

しかし、私の場合、修士課程を修了してメーカに勤務していたため、大学院の博士課程で指導を受ける先生をゼロから決めていく必要がありました。

指導教授は、博士課程入学から修了まで、研究開発(要素技術開発)の指導、新しい研究テーマを探索する方法など、企業では学べないことを教授してもらう方になります。よって、指導教授により、博士課程の研究生活の良し悪しがすべて決まります。

私の場合には、進学する大学院を決めて博士課程を行ったのではなく、指導を受ける指導教授がいる大学院に進学しました。それぐらい、指導教授を決めることは大切なことだと思います。

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私の指導教授の決め方

指導教授を決める前に、私は、製品開発プロジェクトで担当した製品の要素技術(センサ技術)で、著名な先生を論文検索し、論文を集めることから始めました

私の勤務先には図書館がありました。この図書館には学術論文や、論文検索のシステムなどがあり、数日で海外の論文も取り寄せることができる環境がありました。

当時(20年以上前)、今のようなインターネット環境も充実してはなかったので非常に助かりました。今ではインターネットで集めれば短期間に集められると思います。

そんな中、多数の論文で担当していたセンサ技術と類似した研究をされている先生に注目しました。しかし、学会等でもお会いしたこともない先生でしたので、どうしたものかと悩んでおりました。その時に、私の修士課程で指導を受けた指導教授に相談しました。

修士課程で私の指導をしてもらった指導教授は、私が希望する先生のことをご存じで、さっそく連絡を取っていただきました。

たまたま、大学院修士課程で行っていた研究と、就職したメーカでの業務が非常に近かったことが幸いし、簡単に希望している先生にお会いできる機会ができました

初めてお会いした時に、非常に気さくで、お話好きな先生でした。

そこで、博士課程進学希望の意思を伝え、研究計画書、修了時に記載する博士論文の目次(イメージだけ)を説明しました。先生からは、先生からは入学に向けた協力をしていただけることになり、研究計画書を準備するようにさっそく指導を受けることになりました。

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一般的な指導教官の決め方

私の上司や先輩を含めて社会人で博士課程に進学されて方は、長年その大学と共同研究を行い、何件か共同研究先の先生と論文を執筆していることが多いです。そんな時に、XXさんも博士号をとりませんか?と大学の先生からお誘いがあることがあり、そのお誘いにのって学位を取られる方が多いようです。

私のように入社して3年目ぐらいで博士課程へ進学するの稀なようで、皆さんの参考になったか、心配ですね。

研究計画書の準備

研究計画書は、研究の背景と目的、その研究による社会的な成果などと、技術的な課題とその課題に対する施策についてまとめました。これは、会社で次年度(翌年度)の研究開発予算を取得するときに準備するようなものをまとめなおしたものでした。

会社にとっては売上、利益を上げて株主への還元を最大の目的としおりますが、大学の指導教官にとっては、論文、研究開発した技術がどのように社会貢献(名誉)するか、最大の目的です。

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研究計画書の内容も、会社の次年度の研究開発費予算化のための資料を流用し、大学の先生にとって聞きやすいようにまとめなおすことで、作成することができます。資料のリサイクル化ですね。

マネージャ
マネージャ

指導教授も見つかりましたね。

では次の記事では、修士課程から博士課程に進学する場合、社会人からは博士課程に進学する場合のメリット・デメリットについてお話居たいと思います。

博士号取得のために必要な要件!取得の見通しが立ってから進学しよう! 大学院2

エンジニア
エンジニア

マネージャさん。家庭の事情で、博士課程進学をあきらめて就職しましたが、改めて社会人として大学院(博士課程)に進学したいと思うようになってきました。

マネージャ
マネージャ

そうですか。先の記事でも話しましたが、私も社会人になってから博士課程に学しました。

しかし、進学する前に、博士課程修了の見通しを立ててから(もしくは立ってから)進学するべきです。そうしないと、途中で修了することができないですよ。

エンジニア
エンジニア

見通しですか?

マネージャ
マネージャ

はい。この記事では、博士号を取得するための必要要件と、必要要件を得るための見通しを私の経験からお話したいと思います。

学位取得(博士号取得)のために必要要件

一般に、大学院博士課程は、所定の単位を取得、博士論文を執筆するだけでなく、査読付きの論文を執筆者として数本掲載される必要があります。

必要とされる査読付き論文の本数は進学する大学院によってい大きく異なりますが、私が進学した大学院は3本以上の査読付き論文が必須でした(帝大系は1件でもOKなところもあります)。

一般に、査読付き論文は、査読のプロセスを踏みます。査読をされるのは、大学や研究機関の研究者の方で基本的に学会のボランティアとしてされます。このような査読を担当される先生は非常に忙しい方とうこともあり、査読にはかなり時間がかかることもあります (査読に要する日数はこの記事に記載されてます) 。

査読者から一発でOKという評価で論文が掲載されることは殆どなく、査読者からの修正やコメントに対して回答するするなどのやりとりもありますので、最短でも投稿してから半年ぐらいはかかります(査読に要する日数はこの記事に記載されてます)。

そのため、博士課程を修了する半年ぐらい前には3本目の論文を執筆、投稿しておく必要があります。

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私の場合、幸いなことに、大学院の修士課程の時に、精密工学会で1本査読付き論文を執筆しておりました。

そのため、単位を取得し、博士論文を執筆する以外に、2件の査読付き論文を執筆することが必要になりました(通常、3件のうち、1件は海外の査読付きジャーナルに掲載される必要があります)。

入社3年目の新規プロジェクト

私が就職したメーカの配属部門は、大学や国立研究機関とも共同研究を実施している部門でもあり、研究開発した要素技術を論文にまとめ、学会発表や査読付き論文などを執筆することも1つの業務として認められてました。

このような部門にいたため、3年間で2本の論文が執筆できるような研究テーマを担当することができると、博士課程に進学できる見通しが立ちます。

当時、まだ入社2年目ぐらいでしたので、自分からテーマ提案し、予算を取ってきて、進学するとうことができる立場ではなかったため、テーマを口を開けて待っていた、とう感じでした。

ただ、単に口を開けて待っていたわけではなく、日頃から上司に大学院進学を希望していることを伝えておりました。

私が入社してから3年目、基礎研究から製品開発までを約3~4年間かけて推進する大きなプロジェクトが発足しました。私はそのプロジェクトの主要パーツの研究開発を担当することになりました。

ここでいう基礎研究は、大学や国立研究所等の基礎研究とは異なり、製品を開発するための要素技術研究になります。

私の専門分野であるセンサ・計測機器の基礎研究(要素技術研究)というと、主に、新しい光学・磁気系の原理開発や、センサからの出力信号の処理アルゴリズム等が該当し、現状の数倍~10倍程度の性能機能アップの研究開発になります。

企業で扱うこのような基礎研究(要素技術研究)は、大学の機械系や電機系の応用研究に近いもので、機械学会、電気学会等のメジャーな学会等でも発表できる内でありました。

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学位取得のための見通し

私は、このプロジェクトを任されたときに、このプロジェクトの基礎研究(要素技術研究)を推進しながら、研究開発成果を口頭発表論文にまとめて学会にて発表を行えると考えました。さらに学会発表の成果を2件の査読付き論文としてまとめることで、博士号取得に必要な条件は満足できる見通しを得ることができました。

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この見通しを得て、大学院進学の準備を進めることになりました。

マネージャ
マネージャ

査読付き論文の執筆の見通しは立てられましたか?

では次の記事で、博士課程進学の準備についてお話します。具体的には、
 指導してもらう指導教授を見つける方法
について、お話したいと思います。

博士課程進学の挫折から社会人博士課程へ。就職してからでも大学院進学はできる! 大学院1

学生さん
学生さん

マネージャさん。家庭の事情もあって、博士進学をあきらめることにしました。修士課程で就職します。

マネージャ
マネージャ

博士課程進学をあきらめたのですか。。。でも、会社に入ってからも進学の機会はあるものですよ。

学生さん
学生さん

会社に入っても博士課程の進学もできるのですか?

マネージャ
マネージャ

そうですね。就職した会社やその会社の部門にもよりますが、会社負担で社会人大学院に進学することもできますよ。私も修士課程で就職した後、会社負担で会社に在籍したまま社会人大学院として大学院に進学しました。

この記事では、私が修士課程で博士課程の進学をあきらめた後、社会人大学院として進学した経験についてお話したいと思います。

この記事では、私が修士課程から博士課程進学をあきらめた理由と、社会人になってから博士課程を目指した経験談についてお話したいと思います。

あなたが、いろいろな理由で修士課程や、博士課程への進学をあきらめても、その後に、いろいろなルートがあります。

あなたの今後の進学計画の助けになればと思います。

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高専への進学と高専の先生との出会い

最初に、私の技術者としての生い立ちについてお話したいと思います。

私は、中学を卒業後、親元から離れたくて、自宅から300キロ以上離れた地方の国立高専に進学しました。高専は、普通高校と大学工学部を足して2で割ったようなところです。つまり、中学卒業後から技術者の卵として動き始めました。

中学卒業したばかりの中学生の雰囲気を残した子供と、車やお酒なども法律的に認められる大学2年生の大人が同じ学校で勉強する不思議な雰囲気を持つ環境です。

そのため、高専の先生は、大学教授の要素と、高校教員の要素を持つ必要がある存在でした。

当時(30年以上前)は、よく言えば“ゆるい”環境でした。高専の1~2年生の時に飲酒やたばこが見つかると、こっぴどく先生から叱られましたが、4年生(大学1年生)ぐらいになると、大学院を卒業したばかりの若手の先生の官舎にお酒を持ち込んで、よくお酒や飲んだものでした

お世話になった若手先生は、高専から大学、大学院へと進学された方が多く、先生というよりも先輩・兄貴とう感じの先生でした。

そんな環境で5年間生活したこともあり、私は高専の先生の仕事に興味を持ち、高専卒業後、高専の先生を目指して大学、大学院へと進学しました。当時は高専の先生になるには修士号を持っていれば採用されました。おいおい、准教授や教授に昇進されるタイミングで博士号を取られる先生が多くおられました

しかし、私が大学(学部)を卒業する時には、高専に専攻科が設置された時期でした。専攻科を持つ高専の先生になるためには博士号が必要な時期になりかけていました。

そのため、大学院修士課程に進学したころから博士課程へ進学しなくてはならないなとう意識になってきました。

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大学院修士課程1年時の父親がガンで死。博士課程進学を挫折!

私が大学院修士課程の1年生の5月頃(ゴールデンウイーク頃)に母方の祖母が亡くなり、実家に帰省する機会がありました。

その時に自営業(制御盤の製造技術者)を営んでいた父と話をする機会がありました。父は、なんか最近、酒が飲めない、体調が悪いとうことを言っていました。父には、早めに病院に行ってみてもらえばとう話をしましたが、病院に付き添うこともなく、私はそのまま大学院に戻りました。

しかし、大学院1年生の夏休み前に母から連絡があり、“父が入院した。もう、末期の肝臓がんでもう数か月しか持たない”、とう話がありました。

私は、父と夏休みの間に、高専の先生を目指すので博士課程への進学したいことを相談するつもりでした。しかし、父の寿命が数か月しかないこともあり、博士課程への進学はあきらめ、修士課程を修了した時点でメーカ就職することを決めました。

父は8月下旬に亡くなり、修士課程が修了したら就職する道しか残ってませんでした。

父が亡くなったことで授業料が全額免除、金利がかからない奨学金もらい無事、なんとか修士課程を修了し、上場のメーカに就職することができました。

社会人博士課程進学の道!

私が就職したメーカの配属先は、要素技術の研究開発から要素技術を応用した新製品の製品開発を行っている部署でした。配属先は、大学や国立研究機関とも共同研究を実施している部門でもあり、研究開発した要素技術を論文にまとめ、学会発表や査読付き論文などを執筆することも1つの業務として認められてました。

そのため、多くの技術者・研究者の方が、社会人博士課程や論文博士(最近はあまりないと思います)を取得される方が多くおられました。また、博士号取得後には、大学や高専の先生として戻る方も多くおられました。

大学

私は、このメーカに就職した段階では、大学や高専の先生として戻ることはないかなと思っていました。

しかし、配属された職場の上司や先輩たちが、社会人として博士課程へ進学されておられるのを見て、私も博士課程大学院へ進学したいとう気持ちが湧いてきました。

ただ、この時に、私は高専の先生に戻りたいとう気持ちはありませんでした。ただ、研究者として最低限、学位は身につけておかなければならない肩書であると思いました。

特に国際会議などに行った時には、学位を持っているかどうかは評価に値します(日本では、ほとんど価値はありません)。

社会人博士課程進学へ行こう!

皆さんも博士課程への進学の動機は、いろいろあると思います。

しかし、大学院へ進学するには、お金、時間、家族(環境)など課題はたくさんあると思います。私も多くの課題があり、一時はあきらめました。

しかし、多くの皆さんに助けられながら、一つ一つクリアすることで何とか、博士号をいただくことができました。

私の経験談を通して、社会人から博士課程を目指す皆さんの一助になれば幸いです。

マネージャ
マネージャ

次の記事で、博士号取得のための必要要件についてお話したいと思います。